<後記>

終わりました。途中にどえらい長い休止期間があり、年単位の時間がかかってしまいましたが「望南」第2部(第1部は掲載されておりませんが)、完了いたしました。
まずは、ここまで読んで下さった皆様、そして応援やご感想のお言葉を頂いた皆様に、感謝いたします。本当に、ありがとうございました。
史実がモチーフとはいえ、殆ど史書の行間ばかりの、ありえない物語ではありますが、もし少しでも気に入って頂けたなら、望外の喜びでございます。というより、「ヤンキーに憧れた名門のお坊っちゃんが、どうせならインディーズじゃなくてメジャーデビューしようと、家出して組に転がり込んだ」という、ただそれだけの話ではありますが、それが何故に20話も引っ張られてしまったのか。本来なら山場となるべきは、この後ではないのか。そう思われる向きも多々ありましょうかと(すみません…)。
加えて、孫堅のこの時の動きには微妙な嘘が混じっておりまして、しかも「董卓討伐の折に周家に家人を預けていた」事実はあれども、その時に周瑜と孫策が軍に連なっていたかどうかというと、更にそんな話はどこにも書いてございません(この時点で周瑜と孫策がお小姓の如くに孫堅の背景にいる物語は多々ありますが)。
加えて、周瑜の母の出自も全くの創作なら、その兄(名前も不詳)の存在も創作。蒋幹の家と、周瑜の母との関連も創作。周瑜の母と、かつての許昌の乱との関わりや、許昭との関わりも創作。周瑜やその兄と、陳武(子烈)との関わりも創作。周本家の動きも史書には出てきません。まさに、嘘まみれ。嘘の最たるものは、孫策が非嫡子であるということですが(実際、長男であり、字(あざな)に「伯」とついた場合は本妻腹、「孟」とついた場合は側室腹であるという話も聞いたことがございます。けれど、それがなくとも、史書には孫策は正妻の呉氏の子であると明記されております)
その辺りを、どうぞご了承のうえで「これはあくまで、物語であり、史実を考察する論文ではない」という意識のもとに書き上げられた創作テクストだということを踏まえて、それでも楽しんで頂けたなら、本当に有難いです。
そして、何やら巷の見解と幾らか掛け離れた、「望南」での周瑜(小佚)や孫策を気に入って頂けたなら、幸いです。また、夥多のオリジナルキャラなるものが出て参りましたが、それが目障りになっていないかと、それが僅かに気掛かりなところで…。
(周瑜の兄については、好意的なご意見を夥多いただきまして、本当にありがとうございます)
ともかくも、本当に読んで下さった皆様に、感謝の気持ちが届きますように。

そのうち、この先にあった筈の物語(孫堅と、周瑜の父親が軸になる物語)または、この続編にあたる物語が現れるかもしれません。もし、忘れたころに書きはじめていたら「ああ、またおっぱじめたか」と生暖かく見守ってやってくださいまし。