仮面ライダーカード(カルビー)

いよいよ仮面ライダーカードの話。「カルビー仮面ライダースナック」のおまけのカード。スナックが出回っていたのは1年半足らず(後続のV3スナックを含む)、熱狂していたのは当時の小学生くらいに過ぎないが、今もってネットオークションで破格の取引が続く。その後も続編が出ており、テレビシリーズに負けず劣らずシリーズ化か? 
商品パッケージ

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仮面ライダースナックカード
元祖「ライダーカード」。テレビ番組の放送も中盤に入っていた1972年末頃スナック販売開始。スナックのヒットを受け徐々にカードの発行数を増やしてゆき、通し番号は1~546まで数える。だがコレクションの上では単に通し番号だけ集めればよいわけではない。同じ番号なのに写真素材が全く違う同一番号異種カード(製作者の遊び心で生まれた!)、版を追うごとに裏の文面が改訂される裏面異種カードが存在するのだ。発行初期の混乱を物語るものだが、これが元祖ライダーカードの魅力になっている。コレクションには2次元的な(つまり通し番号と版記号の)チェックリストが必要だが、細かなバリエーションまですべてを収集するのは量的にまず無理だろう。
トップ9枚。怪人たちが放映順番通りに1番から順に並んでいます。ただし蜂女が抜けており、だいぶ後の番号で登場。名刺サイズのクリアポケットにちょうどフィットし、保存に最適。
写真をクリックすると、発行弾マップ(Excel)へリンクします。異種カード情報はノウハウにつき一部を除き分類を伏せさせてもらいます。
 仮面ライダーV3スナックカード
「V3」への番組移行に伴う新たなシリーズのスナックカードだが、前作から続くスナック投棄事件で社会問題になったため番組中盤でスナックおよびカードの打ち切りが決定。元祖カードより新造ペースが早く1~460まで数える。量版体制が確立されていたが、それでも微妙な色彩違いや文面訂正の異種カードがいくつか存在する。末期は地域限定の縮小販売にとどまっており、番組切り替えのためやはり末期の印刷数が少なかった元祖ライダーカード以上にコレクションをコンプリートさせるのは困難だ。
カードサイズは元祖と同じ。元祖とは違い1桁番号はヒーローとそのマシーンの写真で占めている。これ以降もV3単体のスチールが多いのも特徴。写真をクリックすると、発行弾マップへリンクします。
仮面ライダーチップスカード
テレビでは平成ライダーシリーズが始まる直前の1999年と、2003年の2度に分けて販売。元祖カードを現在のトレカサイズに拡大して復刻。子どもの頃にコンプリートできなかった悔しさを晴らすべく大人買いする人が続出した。そのため元々1999年版だけの予定が、ファンの熱い期待に応え2003年版で完結するに至った。前期(1~216)は裏面の説明文が元祖とは差別化した内容(記載を一新したり、誤記修正、現在用語への訂正など)を含んでいたに対し、後期(217~546)は何の工夫もなく裏文面をほぼ丸写しされていた。例えば前期は裏面記事の主題歌歌詞の紹介が正しい歌詞に直されていたのに、後期は初稿?段階の歌詞がそのままになっていた。また2003年版で初めて1パックにカード2枚封入されるようになった。
元祖ライダーカードより一回り大きくなって復刻。元の素材のネガが紛失していたため、復刻にあたってはデジタル技術を駆使して引き伸ばしに補正をかけたという。濃い色の部分がメッシュっぽく見えるのはそのためだろう。縦横比は元祖とは若干異なり、見比べるとスチールの両端が少し切れている。
仮面ライダーV3チップスカード
2004年発売。コンビニ限定でチップス販売およびボックス販売。これも復刻カードだが、オリジナル460種のうち72枚だけのダイジェスト版にとどまる。将来の完全復刻時を想定してか、その差別化のため?写真の端に丸いゴールドマーク(ライダー隊のペンダント?)が付いている。おそらく同じ理由で付録のアルバムのデザインはオリジナルと異なっている。ラッキーカードのシステムもなく中途半端に終わっている。いつか完全復刻されることをファンは願ってやまない。
オリジナルで登場した怪人のすべてが単体スチールになることはなかった。裏面にはテレビ(または劇場映画)映像の画がはめ込まれている。当時の映像カメラとスチールカメラの位置関係がわかる?
 仮面ライダーチップスファイナル+(プラス)カード
菓子はコンビニ限定販売。ファイナルとは546番まで数えた元祖ライダーカード(およびチップスカード)の続きの9枚で、したがって通し番号のラストは555番。なんでもラストの555は元祖のカード流通時に都市伝説になった架空カードを実体化したものだとか。これらと後続のチップスRカードのプロモーションカードがセットでパックに封入されていた。
唐突に最終話と関係のない怪人のスチールがあるが、たぶん元祖シリーズにその怪人の特徴を紹介するカードがなかったんだろう。少なくともラストカード・555の「さようなら、滝」は、放映映像の画を利用したもののよう。
 仮面ライダーチップスRカード
2006年から2008年にかけて販売。このシリーズは復刻ではなく新たな構成でその時までの平成ライダー(キバ)を含めた全テレビ・映画シリーズの総集編カード。001から999まで。チップスは店頭販売されていたが、コレクターは菓子とは別のカードボックスを購入していたためチップスは全然売れなかった。そのためカルビーは途中で販売を打ち切ることも検討していたという。なんとか最後まで完結したが、今後の「カルビーライダーカード」の復活の芽は遠のいただろう。
カードの番号に関連して所々遊び心が見られる。まず、元祖カードのオマージュで、001から順にクモ、コウモリ、サソリ、植物、カマキリ怪人と順に並ぶ。546は元祖と同じ首領様のスチールだが微妙にアングル違い。555にはあのライダーが。