この作品は、第1回葉っぱ系SS祭りの出展作品 『1番人気は誰?』 にて行われた、

  人気投票の結果を元にした、オマケSSです。

  そこで、見事人気No1の座に輝いた初音ちゃんには、沢山の出番を用意しました。

  もちろん2位の楓ちゃんも、そこそこに出番が………後の2人に関しては……( ̄▽  ̄;;

  人気投票に参加して下さったみなさま……本当にありがとうございました♪


 

 

 

『1番人気は誰? −その後−』   

 

 

 

その日の夕刻…

従業員の詰め所に、初音ちゃんがやって来た。

 

    ヒョコ!(ドアから顔だけを覗かせ)

 

初音 「お兄ちゃん……いる?」

耕一 「あれ……初音ちゃん? どうしたんだい……こんな処に……」

    背後で、キュピーーーーンと怪しい効果音が聞こえる。

初音 「うん、ちょっと差し入れ♪ ……入っても良い?」

耕一 「あぁ…いいよ……ぐはっ!」

    突如水樹さんが俺を突き飛ばす。

水樹 「さっ、初音ちゃん、こっちへ……」

初音 「え〜と………( ̄▽  ̄; はい、水樹さん」

    戸惑いつつも水樹さんが指し示す奥の席へと進む。

水樹 「…………………(不満げな顔)」

初音 「??? あっ、そうだった……ありがとう水樹お兄ちゃん♪」

水樹 「(*⌒ー⌒*)」

耕一 「……………」

    ツンツン(彩さんが肘でつつく)

彩   「ねぇねぇ、耕一君。 初音ちゃんとはどう云う関係なのよ〜」

    好奇心剥き出し…眼がキラキラしている。

耕一 「どう云う関係って言われてもなぁ……」

彩   「何云ってんのよ……お兄ちゃん…なんて呼ばせておいて…」

水樹 「(ピクッ)」

耕一 「いや……それはだな……」

彩   「…………もしかして、耕一君も………ロリ?」

耕一 「あ、彩さん、何を言ってるんですか(汗)」

彩   「あはは〜、焦ってる♪ やっぱり……そうじゃないかと思ってたんだぁ〜」

水樹 「(ピクピクッ)」

    ガシッ!(水樹さんが俺の肩を掴む)

水樹 「耕一君……向こうで話そうか…(ニコニコ)」

耕一 「えっ?」

    ズルッ……ズルッっと引きずられて行く。

初音 「あれ? お兄ちゃん達出掛けるの? 折角、差し入れ持ってきたのに…」

    ササッ!

    水樹さんは高速移動で初音ちゃんの隣の席に移動。

水樹 「ま、まさか…初音ちゃんの差し入れだけが楽しみで、この鶴来屋で

    働いてるのに…」

一同 「…………( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;

初音 「え、え〜と、じゃあ配るね、1、2…あれ? 1人居ない…神さんは?」

隆盛 「…………彼は、殉職した」

耕一 「わっわっ…違う違う…神君は今…会長室じゃないかな?(生きてたらな)」

初音 「そう……まだ戻ってきていないんだ……昨日からずっとかなぁ〜」

彩   「あれ??? 何で初音ちゃんが、その事を知ってるの?」

初音 「えっ!?」

    初音ちゃんの額に大粒の汗が…。

初音 「ま、まあ、良いじゃないですか(汗)はい、彩さんには1番おっきいのを…」

    誤魔化すように、サッっと、差し入れのシュークリームを差し出す。

彩   「わっ、ありがとう初音ちゃん………いつもすまないねぇ〜(ゴホッゴホッ)」

    突然、咳き込み病人さんになる。

初音 「おかっさん、それは言わない約束でしょ?(ニッコリ)」

    初音ちゃんは、馴れたもので、すかさず彩さんのノリに付き合う。

隆盛 「………」

水樹 「………」

耕一 「………」

    3人で顔を見合わせて……イタズラっぽい微笑を浮かべる。

    ミニ劇場の始まりである。

隆盛 「ちょいとゴメンよ……」

彩   「あぁ、剣屋の隆盛さん……(ゴホッ)……す、すみません……

    お金は必ず近日中に…」

隆盛 「困りますねぇ〜、先日もそう言ってたじゃ無いですか……」

耕一 「やいやい、隆盛の兄貴が、わざわざ出向いて来たっていうのに、

    どう言う了見だっ!」

    ドゲシッ(彩さんを足蹴にする)

彩   「………(非難の視線)」

耕一 「………(謝罪の視線)」

初音 「ヤメテ……おかっさんには、手を出さないでっ!」

隆盛 「なら、借金のほうは、返して戴けるんですか?」

初音 「そ、それは……」

隆盛 「ふん、……金を返せないと言うなら仕方が無い…・・・おい」

耕一 「へい……さあ、来るんだ(グイッ)」

初音 「あ〜〜〜れ〜〜〜〜〜〜〜〜(笑)」

    その時

    ポポポポポポポ……ポン(何処からか怪しい鼓の音が)

水樹 「いい加減にしやがれっ! この腐れ外道ども!!」

耕一 「何奴!!」

水樹 「俺か? ふふふ……俺の名は(妖しげなポーズを決める)……

    桃から生まれた…(ドゴッ)」

    突然、水樹さんの背後のドアが開かれた。

一同 「…………( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;

楓   「あら? 何か、ぶつかったような……(キョロキョロ)」

    楓ちゃんは辺りを見まわすが、地べたの水樹さんまでは

    視界に入らなかった…

初音 「楓お姉ちゃんっ! どうしたのこんな処に……」

楓   「(チラッ)」

    楓ちゃんは、俺に微かな非難の視線を向けると、

楓   「初音………人気投票NO1……おめでとう(ペコリ)」

初音 「あ、ありがとう……」

    スタタタタタタッ!

    隆盛さんが楓ちゃんに駆け寄る。

    むぎゅっ!!

水樹 「うぎゃっ!?」

    途中で水樹さんを踏みつけて……(汗)

隆盛 「残念だったね、楓ちゃん。 俺は君に入れたんだけど……」

    楓ちゃんは、地べたの水樹さんを不思議そうに見て、視線を戻す。

楓   「(ふるふる)いえ、そのお言葉だけで……」

初音 「それで、お姉ちゃん……何か用なの?」

楓   「……………避難…して来ました……」

初音 「ひ、避難!?」

楓   「(コク)千鶴姉さんが……自分が(チラッっと俺に視線を向ける)

    投票で選ばれなかったのは、料理の腕のせいだって言い出して……」

耕一 「ま、まさか……」

楓   「(コク)今、梓姉さんに教わって、猛特訓中です」

初音 「……………」

楓   「しかも………………庭からキノコが消えました……」

耕一 「( ̄□ ̄;)」

初音 「( ̄□ ̄;)」

楓   「さらに、神さんが………(ぶるぶる)……わ、私の口からはとても………」

一同 「( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;

楓   「と言う訳で、今日はここに泊まりましょう。 足立さんには了承を

    貰ってますから」

初音 「う、うん……」

         ・

         ・

         ・

         ・

         ・

隆盛 「え〜と………じゃあさ…どうせなら、みんなで飲まない?

    人気投票の打ち上げも兼ねて?」

彩   「あっ、私…賛成〜」

水樹 「良いね〜」

耕一 「俺も構わないですよ。楓ちゃんと初音ちゃんはどうする?」

楓   「(どうする…初音?)」

初音 「(私、行きたいなぁ〜)」

    二人は目線だけで会話を交わして頷くと、

二人 「はい♪」

隆盛 「決まりだな……で、場所は………ここを使わせてもらおうか?」

耕一 「いや、折角だから宴会場を借りませんか? 確か今日は幾つか

    空いてたような」

彩   「でも、私達に貸してくれるかな〜?」

耕一 「俺、足立さんに、交渉してみますよ」

彩   「…………………耕一君って、社長の事、名前で呼ぶんだぁ……」

耕一 「えっ!? え〜と……ち、父の知り合いなんだ……足立さんは…(汗)」

彩   「知り合い……ねぇ〜」

    疑いの眼差し……。

耕一 「と、兎に角、俺、掛け合ってくるよ」

    逃げ出すように部屋を飛び出る。

隆盛 「え〜と……じゃあ、俺達も準備を始めるか」

彩   「あっ、でも……私、今月お金が……」

隆盛 「ふふふ……その点は、問題無い………なんと言ったって、こっちには、

    楓ちゃんと初音ちゃんが居るんだからな♪」

楓   「あの……隆盛さん? 申し上げにくいのですが……

    私も今月、お小遣いがちょっと……」

初音 「実は……私も……えへへ……」

隆盛 「二人からお金なんて取らないよ(汗)

    そうじゃなくて、二人のファンは、板前さんの中にも沢山いるから、

    調理場を巡れば何か貢いで……じゃなくて、作ってくれるはずさ♪」

初音 「…………そんなに上手くいくかなぁ〜」

隆盛 「大丈夫だって、今回は、初音ちゃんの、人気投票No1のご祝儀効果も

    あるだろうからな」

 

    かくして、初音・楓一向をつれた、鶴来屋巡礼の旅の結果、

    そこそこ豪華な宴会が開ける位の収穫が得られた……

 

耕一 「隆盛さ〜ん、宴会場使ってもOKだそうです」

隆盛 「おぅ、こっちも大収穫だったぞ」

耕一 「ど、どうしたんですか、それ……」

隆盛 「勇士によるカンパだ……」

耕一 「………………( ̄▽  ̄;」

 

 

    兎に角、こうして宴会が始まった……

         ・

         ・

         ・

楓   「11番、柏木楓………早食い……やります」

    大皿を片手で支え、箸がサッサッサッっと、光速で動く。

    (口元をふきふき)

楓   「…………お粗末さまです」

一同 「おおぉぉぉーーーーーーっ!!(パチパチ)」

 

    宴会は、大いに盛り上がった。

    そして、宴もたけなわと云う頃……

    す〜〜〜〜〜っ

    入り口の襖が開かれた。

 

耕一 「ん? ち…千鶴さん!?」

    いち早く気付いた俺の声に、みんなの視線が入口に集中。

楓   「!?」

初音 「お、お姉ちゃんっ!!」

千鶴 「あら、耕一さん…それに、楓、初音…こんな処に居たの?

    探したわよ(ニコニコ)」

楓   「(ぶるぶる)」

耕一 「(酔いが醒める)」

千鶴 「中々帰って来ないから……姉さん、心配しちゃった(ニコニコ)」

初音 「あ、あのね……え〜と、ゴメンなさい(ペコリ)」

千鶴 「ふふふ……こんな時間まで遊んでるなんて……悪い娘ね……

     お腹……空いてるんじゃないの?」

三人 「(ふるふるふる)」

千鶴 「そう……お腹ペコペコなのね♪」

    聞いちゃいない(汗)

三人 「(ふるふるふるふるふるふるふる)」

千鶴 「実はお姉ちゃんね……こんな事もあろうかと、お料理を作ってきたの♪」

耕一 「煤P□  ̄ )」

楓   「煤P□  ̄ )」

初音 「煤P□  ̄ )」

彩   「(うっとり)」

隆盛水樹 「(同情の眼差し) ( ̄▽  ̄;( ̄▽  ̄;

千鶴 「みなさんも一緒に、召し上がって下さいね♪」

彩   「(歓喜)」

隆盛水樹 「(驚愕) ( ̄□ ̄;)( ̄□ ̄;)

 

 

その夜、鶴来屋で何が起きたかについては………

………わ、私の口からは、ちょっと…………( ̄▽  ̄;

 

 

 

おしまい