火打山(2461m) 新潟県 (激パウダー)
降雪直後の笹倉温泉から標高差2000mのラッセルに耐え9時間を要して火打山頂に立った。
山頂からは素晴らしい激パウダーが待っていた。
5.27 490m 笹倉温泉発
6.30 750m 九十九折り林道終点
7.49 1000m アマナ平
8.47 1235m 焼山北面台地
10.57 1550m 火打方面への沢入口
12.27 2000m 尾根乗越し
1.55 2350m 火打と影火打間の鞍部
2.14 2461m 火打山頂
2.27 2461m 火打山頂発
3.41 1235m 焼山北面台地
4.13 490m 笹倉温泉
アマナ平までの林道
標高490mの笹倉温泉から一歩出ると予想通りきついラッセルになった。黙々と頑張るのみである。
アマナ平
標高1000mのアマナ平は広い雪原になっている。目指す火打(写真左)は遥か先。
焼山北面台地上に出る
この日本離れした光景にいつもながら感動する。
噴煙上げる焼山
折角だから焼山山頂まで登って山頂から東面を滑降してみよう。正面ルンゼも楽しそう。
賽の河原
2ケ所の河原を横断する。最初の大きな河原は帰りにシールで登り返す事になる。
賽の河原を進む
この河原結構深い。横断地点は標高1350m
火打山
いよいよ火打が圧倒的迫力で迫って来る。
焼山と樹
樹をアクセントに焼山と名人を撮影した。
火打方面の沢に入る
標高1600mで沢に入る。シール歩行が容易な沢である。写真右をせり上がる。
根性でラッセル
焼山を眺めながら相変わらず厳しいラッセルが続く。
尾根乗越し
標高2000m付近で沢から尾根に乗り上げ影火打方面の沢に入る。
影火打
凍り付いた影火打が前衛に立ちはだかる。
火打
影火打を過ぎいよいよ端正な火打が目前になる。
火打山頂
やったぜベイビー,9時間のラッセルの末の登頂。
山頂から滑降
火打山頂からブリザードの中滑降。
北面台地へ
火打山頂から影火打まではクラスト斜面が続く。
激パウ
僕も負けずに激パウ
標高2300mから下はフカフカの激パウを楽しむ。
どこまでも快適
快適な沢をどこまでも落ちて行く。
北面台地に出て
北面台地に出ても緩やかな台地をパウパウ
九十九折り林道
もう余裕でジャンプをかます名人
ゴール
山頂からわずかに1時間50分,スキーの為せる技。
取り付きの橋から笹倉温泉までスキーでもうすぐ
山行記録2007年3月21日(水)
【山域】火打山 2461m
【場所】新潟県
【日時】2007年3月21日(水)
【コース】笹倉温泉―焼山北面台地―火打往復
【メンバー】僕・名人
【装備】サロモン・ポケロケ 165cm,ディアミール,ガルモント(僕)
BDバーティクト170cm,ディアミール,ガルモント(名人)
【天気】快晴、上部は強風
弟子も修行を終え北海道に帰った。久しぶりに名人とハードな山行に挑もう。雪の締
まった時期の火打日帰りは経験があるが笹倉温泉からすべてラッセルをする経験は初
めてである。今日はどれだけ時間がかかろうが必ず山頂に立つ決意で臨んだ。
2007年3月20日(火)この日もハードな仕事を終え一路笹倉温泉を目指す。夜9時半雪
の降りしきる温泉に到着。激しい雪だ。明日も厳しい山行になるだろう。この時間ま
だ名人は甲府の職場で残業をしていた。夜10時過ぎには出られるという事だった。
先に寝る御免。名人は深夜2時過ぎ到着したらしい。朝5時半発という約束だった。
2007年3月21日(水)朝4時過ぎ起床。ゆっくり準備した。雪は止み星が見える。今日
は最高の日になりそうだ。
5.27 490m 笹倉温泉発 名人は1時間半ほどしか眠れなかったと愚痴をこぼす。
寝むれただけでも幸せだと今日もきつい一発。笹倉温泉からいきなりラッセル、こん
なことだろうとあらかじめ二人ともファットスキーだ。僕が先頭でガンガン行く。
九十九折り林道もカットカット、斜度が増すとラッセルはきつい。行くしかない。
6.30 750m 九十九折り林道終点 名人は体調が悪いと半泣き状態。こっちだっ
て昨日までインフルエンザで泣いていたんだ。辛いのは五分だ。仕方ないから僕が先
頭でずっとラッセルをする事にした。
7.49 1000m アマナ平 ようやく着いた。雪は三月初旬より2m近く増えている。
凄いじゃないの。藪も隠れて快適そのもの。ここで初めて名人に先を譲る。少しは根
性を見せるように。北面台地の登りも厳しい靴ラッセルだ。名人ガンバ。
8.47 1235m 焼山北面台地 おお、素晴らしい光景。寝ずに来て良かったじゃん。
ここから高度を上げないように北面台地を火打方面に横切る。
賽の河原を2カ所横断、1カ所は帰りはシールで登り返しだ。相変わらずラッセルは
きつい。おまけに気温が上がりチビ下駄もできる。もう最悪だ。
10.57 1550m 火打方面への沢入口 ようやくここまで来た。これからが核心だ。
更に斜度が増すとラッセルは厳しくなる。名人は何度も足がつると泣きを入れる。き
ついラッセルは高度差100mを目処に交代する。
12.27 2000m 尾根乗越し さあ残り450m時間はドンドン過ぎる。しかし今日はラ
イト山行になっても必ず山頂に立つ。モチベーションは高い。
1.55 2350m 火打と影火打間の鞍部 残り100m、最後のガンバだ。この辺りから強
風との闘いだ。クラスト斜面を慎重にクトーで行く。
2.14 2461m 火打山頂 やった山頂だ。二人っきりの山頂だ。よく頑張りました。
早くこの強風地獄から逃げよう。急いでシールをはずす。
2.27 2461m 火打山頂発 もうこっちのもの。後はパウダーを楽しむのみ。がんばっ
た人だけに贈られる神の恵みだ。素晴らしきパウダー。どこまでも僕たちは雲に乗っ
たように落ちていった。思いっきり歓喜の声を上げる。ホーホー。
標高差で1000mを越す最高のパウダーを楽しめた。もう大満足だ。今期一番の会心の
雪だ。
3.41 1235m 焼山北面台地 あっという間だ。時間も遅く雪も締まってきたから
帰りも実に早かった。火打と焼山に別れを告げ後は温泉目指して一気だ。
4.13 490m 笹倉温泉 9時間の登りも帰りはわずか2時間である。素晴らしき
パウダー、これが山スキーである。