猫又山-毛勝山周辺の谷巡り,累積標高差2600m 富山県
車2台を使い,一台を毛勝にもう一台を猫又にデポすれば便利である。山頂ピストンに飽き足らないワンランク上の
楽しい山スキーが満喫できる。累積標高差は2600mであり,早立ちが必要である。
コース概要
猫又谷
南又発電所を過ぎ更に林道は奥に続く。標高1100m付近で林道は開け,猫又谷全容が見られる。
ここから猫又谷に下りる。下りたところは標高1050mだ。
すぐに釜谷出合に着くがどんどん標高を上げよう。稜線は標高2200mである。
稜線
稜線からは赤谷山と剣岳が圧巻である。
猫又山山頂
山頂は2378mである。展望は素晴らしい。
猫又山東面の谷
山頂付近から下る谷の全景が見える。折り返し地点が1450mである。
毛勝山の登り返し
右が毛勝山で登り返しはかなり急傾斜,シールで登り上げた。
いきなりの壁
山頂から東面に入るといきなり壁があった。スリル満点である。
快適な東面
東面上部は素晴らしい新雪滑降であった。
東面中間
どこまでも快適な標高差1000mのスキーであった。
自己陶酔
言葉はいらない。山スキー万歳。
東面全景
急な傾斜もあるがおおむね快適であった。
中谷折り返し
毛勝まで1000mの登り返し。根性しか無い。
登り返しコース
正面に突き上げると遠回りになるが傾斜は緩い。
中谷登り返し
後立山連峰も見える。
毛勝2山
左が猫又,右が釜谷
毛勝手前
猫又山頂からのコース概要,背後に剣岳が
毛勝山頂
ようやく着きました。あとは下りるのみ。
直登ルンゼへ
山頂からスリル満点の滑降が待っている。
直登ルンゼ全貌
転けたら谷の下まで落ちてしまいます。
毛勝谷へ
さあ急いで下ろう。デブリもあるが概ね快適であった。
山行記録2005年5月18日(水)
2.08 700m 南又谷発電所手前林道歩行開始
3.27 1065m 林道終点
4.37 1500m 猫又谷二股
6.21 2180m 稜線
6.59 2378m 猫又山山頂
7.21 2378m 猫又山山頂発 中谷へ
7.51 1450m 中谷二股
8.07 1450m 中谷右又登り返し
10.40 2414m 毛勝山山頂
10.59 2414m 毛勝山山頂から直登ルンゼへ
11.33 1100m 阿部木谷最終堰堤
11.43 950m 阿部木谷架橋
11.58 860m 車デポ
【山域】猫又山、毛勝山
【場所】富山県
【日時】5月18日(水)
【コース】南又谷発電所手前―猫又谷―猫又山―猫又東面滑降―中谷左又―中谷右又
登り返し―毛勝山―直登ルンゼ―阿部木谷
【メンバー】僕・中村君
【装備】バース7 150cm,ディアミール3,ガルモントGライト(僕)
K2サミット 150cm,ディアミール2,スカルパ(中村君)
5月17日(火)僕は自宅を夜7時過ぎ、中村君は大阪を午後5時に出発して片貝山
荘周辺で落ち合うことにした。僕の方が早く着きそうなので先に寝てるからと携帯で
打ち合わせ、車を一台毛勝方面にデポ、もう一台で猫又方面に向かうことにする。深
夜1時過ぎ起床、2時発という事にした。寝ている場合ではない。午後から雨が降る。
5月18日(水)車は片貝山荘から奥へ1kmほど入れた。深夜1時に目を覚ますと
中村号が隣に横付けされていた。さあ準備開始、中村君は少しは眠れただろうか。若
いから大丈夫だろう。早速僕の車に荷物を付けてもらいダートをぶっ飛ばし南又林道
へ向かう。
車は発電所手前標高700mで雪のためストップ。かなり歩かなければならない、暗い。
2.08 700m 南又谷発電所手前林道歩行開始。この辺りでも雪はそこそこある。林道
は雪が断続的に途切れるため最初からスキーを担いだ方が無難である。長い長い林道
歩きに飽きてきた頃ようやく終点だ。スキーは終点の1kmほど前から履ける。
3.27 1065m 林道終点。ここから南又谷へ下りる。雪の量は例年以上にたっぷりで
雪割れはない。この分なら6月でも全然問題ない。暗闇の中ガンガン飛ばす。先は長
い。
4.37 1500m 猫又谷二股。この辺りでようやく明るくなってきた。この少し上で右
岸岸壁から水が出ておりガブガブ飲む。助かった。雪は緩く、風は暖かい。すべてス
キー歩行可能。
6.21 2180m 稜線。ここで剣のお出まし、新雪で上部は真っ白だ。池ノ谷右又も雪
は十分つながっている。フムフム。稜線を東面沿いに登り上がるともう山頂だ。
6.59 2378m 猫又山山頂。まず第一関門、空は曇り空。天候はやはり崩れそうだ。
記念写真を撮ったらいよいよ行きますか。
7.21 2378m 猫又山山頂発 東面から中谷へ。いきなりの壁、なかなかスリリングで
ある。目指す中谷が遙か下に見える。1000m滑って1000m登り返すわけである。新雪の
東面上部は極めて快適でビンビン滑り込む。自己陶酔とはこのことか。なかなか素晴
らしい谷である。
7.51 1450m 中谷二股。ようやく1000m下った。あっという間だった。左折するとい
よいよ登り上げる中谷右又が見える。
8.07 1450m 中谷右又登り返し。さあ気合いを入れて登りますぞ。もう雪はズルズ
ルで極めて登りにくくズリ易い。毛勝山頂までの長い長い1000mの旅であった。もう
勘弁して欲しいと思った頃ようやく稜線に着き山頂は目の前に。
10.40 2414m 毛勝山山頂。フーッようやく来ましたか。後は下るだけですね。急斜
面の苦手な中村君の背中を押して直登ルンゼへ入ることにした。
10.59 2414m 毛勝山山頂から直登ルンゼへ。かなりの急斜面だが今日のザラメ雪な
らまるで問題なし、楽勝である。ガンガンシュプールを刻む。毛勝谷へ合流してもこ
こもとても雪は多い。デブリも緩んでおり僕たちには快適なゲレンデである。休まず
一気に下る。
11.33 1100m 阿部木谷最終堰堤。問題なくあっという間のスキーだった。ここから
もずっと雪はつながっていた。
11.43 950m 阿部木谷架橋。スキーはここでおしまい、スキーを洗ってデポまでわ
ずかの歩行。
11.58 860m 車デポ。累積標高差2600m、10時間の旅でした。荷物を付けて移動し
たとたん雨が降り出してきた。何というタイミングの良さか。やはり神は我々の味方
であった。
僕は用事があるのですぐに帰宅。中村君は北山鉱泉で汗を流してとろ一で食事をして
帰るという。おからのうまさは彼も絶賛してくれた。
このコースもお勧めです。山頂ピストンに飽き足らない方は是非どうぞ、6月でも多
分楽勝でしょう。