雨飾山(1963m)冬季山頂滑降(荒菅沢)

雨飾山は冬にP2から滑降する人はいるが敢えて夏道経由で山頂から荒菅沢を滑り降りた。

ただし雪の状態と気温に細心の注意を払わなければ雪崩に巻き込まれ危険である。

登りが青,赤が荒菅沢 標高差500m

登山口駐車場の小屋

栃の樹亭からシールで歩き始めた。暖冬の今年はまだまだ雪不足である。

夏道ラッセル

雪は徐々に増えてラッセルも厳しくなる。大海川が下に見える。

ブナの登山道

夏道は急登でかつアップダウンが多く中々手強い。

荒菅沢に下る

約100m下って荒菅沢を横断して尾根に取り付く,帰りも登り返し

荒菅沢

帰りはここを滑って来る

雨飾東面

東面の岸壁は中々素晴らしい

笹平までのコース

薮漕ぎモンキーラッセルは根性あるのみだった。

尾根の登り

この尾根対岸の金山が良く見える。

金山

金山も素晴らしいコースである。

尾根上部

上部は氷化し始めかなり厳しい登りになる。先は長い。山頂は左のさらに先,見えない。

笹平にて

笹平からは日本海が見えた。

山頂

笹平から上はつぼ足ラッセル,山頂からの滑降コース

腰ラッセル

最後の登りは腰ラッセルだった。

山頂にて

今日も頑張りました。根性あるのみです。

いざ山頂から

山頂から氷化した急斜面を果敢に滑る。

荒菅沢全貌

素晴らしいパウダー斜面が待っていた。

ナイスパウダー

たまりません。

荒菅沢中間

ポケロケは良く浮きました。

蝶の様に舞う

華麗に舞って下さい。

荒菅沢下部

標高差500mのパウダーです。

ノドへ

ノドは恐いので一気に行きます。

見返り

ノドを過ぎようやく安全地帯です。

林道

闘い終えて日も暮れて,今日も完全燃焼

山行記録2006年12月20日(水)

厳しいラッセルと下駄に耐え今日も往復11時間のハード山行でした.山頂からダイレ
クトに荒管沢に飛び込む超スリリングな滑降を楽しみました.

【山域】雨飾山
【場所】長野県
【日時】2006年 12月20日(水)
【コース】小谷温泉,栃の樹亭−夏道−荒管沢横断−笹平−雨飾山頂−荒菅沢−夏道
経由で下山
【メンバー】僕・名人
【装備】サロモン・Verse7 150cm,ディアミール3,ガルモントGライト(僕)   
    サロモンポケロケ 175cm,ディアミール2,ガルモント(名人)
【天気】曇り時々張れ

5.10 980m 栃の樹亭前
6.26 1105m 林道終点
7.22 1150m 夏道登山口
10.05 1480m 荒菅沢横断
12.24 1860m 笹平
1.08 1963m 雨飾山頂
1.26 1963m 雨飾山頂発
1.44 1480m 荒菅沢横断
2.17 1600m 登り返し
2.44 1150m 夏道登山口
3.16 1105m 林道終点
3.45 980m 栃の樹亭前

冬期の雨飾山頂からの滑降は以前からの念願だった.登攀装備やザイルを担いで万全
の態勢で臨んだ.

12月19日(火)仕事が終わったのは夜7時、今日も高速に飛び乗ってすし活経由
で小谷温泉を目指す。糸魚川を少し南下すると路肩には雪があった.

夜10時栃の樹亭前に到着.積雪10cm,早速新車アルファードハイブリで宴会だ.
車中は広く宴会は快適だった.さあ名人明日は5時発だ。そろそろ寝よう.

12月20日(水)起きて今日は誕生日だった.必ず這ってでも山頂に立つと気合い
を入れて出発。

5.10 980m 栃の樹亭前。林道にはトレースがあった。これは楽勝だと思うも束の
間すぐにこのトレースは終わり引き返していた.ラッセルが辛かったようだ.林道カッ
トは止め黙々と林道をラッセルする最初は靴程度である.

6.26 1105m 林道終点 ようやく終点でここから右に折れ登山口を目指す.雪の状
態でP2経由か夏道経由か判断する事にした.大海川に降りて積雪40cm雪は少なく薮
ラッセルを避けるため夏道経由とした.しかしこのコースはアップダウンが多く辛い
道である.

7.22 1150m 夏道登山口 さあここからいよいよ尾根に取り付く.雪はずっと50cm
程と快適だがいかんせん急登でつらい、根性あるのみだ.日が照りだすと頑固な下駄
が出来始めた.つらい、重い、先が思いやられる.夏道を忠実に登りいよいよ荒管沢
が見えた.約100mのダウンである.帰りのラッセルも辛そうだ.

10.05 1480m 荒管沢横断 沢底まで降りていよいよ急な尾根の登り返しだ.膝下ラッ
セルに下駄、さらに薮と三重苦だ.でも今日は絶対敗退しない.頑張るのみ.そうだ
ろう名人。標高1600mからは雪面も氷化し更に厳しい登りとなった.落ちたら終わり
だ.

12.24 1860m 笹平 最後のガンバで笹平に出た.きつい登りで時間はドンドン過ぎ
て行く.最悪はヘッドライト帰路である.時折ガスが晴れ山頂が見える。モチベーショ
ンは最高潮だ.山頂への取り付きで急な斜面はつぼ足で膝上ラッセルになった.行く
しかない.猛烈にラッセルしていよいよ山頂の道標である.

1.08 1963m 雨飾山頂 やった万歳、実に8時間の行程でした.よく頑張った.耐
えてここまでたどり着いた。記念写真を撮ったらいよいよ山頂から飛び込もう.

1.26 1963m 雨飾山頂発 山頂からダイレクトに僕たちは荒管沢を目指した.厳し
い急斜面である.氷化、もなか、パウダーと目まぐるしく雪面は変化する.山スキー
の醍醐味である.雪の状態はよく気温も低くなり雪崩の心配はないと判断した.

荒管沢は超快適な沢であった.互いに写真を取り合いパウダーを満喫した.あっとい
う間に沢の横断部に着いた.

1.44 1480m 荒管沢横断 さあここからシールで100mの登り返しだ.最上級の滑り
を満喫してもう悔いはなかった.

2.17 1600m 登り返し さあここからは薮スキーである.登山道の幅をうまくター
ンを繰り返し薮を避けながら一気に下る.

2.44 1150m 夏道登山口 あっという間でした.ここから大海川沿いに進みもう一
度シールで登り返す.

3.16 1105m 林道終点 さあここから一気に林道を下る.

3.45 980m 栃の樹亭前 ようやく到着です.この時期の山頂からの荒管沢の滑降は
貴重な経験でした.

往復11時間の試練でしたが有り余るパウダーを楽しませてもらいました.



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