金山(南南西尾根)2245m浅海川滑降 長野県
栃の樹亭を起点として南南西尾根から山頂を目指し,浅海川を滑降する。今年は雪不足のため浅海川は標高
1650mで尾根に登り返した。今年もモンスター群の素晴らしい光景を目の当たりにした。厳冬期耐えてラッセル
した人だけが感動を味わえる。
ルート地図
小谷温泉終点にある栃の樹亭が起点になる。通常ここまで除雪されているはずだ。登りのコースは赤,下りは青
南南西尾根から登り,浅海川を下りる。1180mまでは激やぶだったが標高1200mからはずっと快適だった。
金山南南西尾根1500m
標高1500m前後のブナの原生林は素晴らしい。
金山南南西尾根1500m付近
厳しいラッセルに耐えてブナ林を進む。
ブナの原生林
苦労もブナに癒される。来て良かった。
ブナの原生林
人の手が入らない尾根だからこそ自然が維持される。
金山南南西尾根1750m
標高1750mから見た浅海川登り返し地点。岩が目印。ここなら標高差100mで尾根に戻れる。矢印は川の上流から下流方向
金山南西尾根合流地点
標高1850mで南南西尾根は南西尾根と合流。この辺りから見る雨飾は圧巻だ。写真は南西尾根。
金山南西尾根
尾根合流後は金山を正面にどんどん進む。多少のアップダウンがある。地図上2025から60mの下り。
2025m付近
この辺りにもモンスターが現れる。
金山
正面には純白の金山が聳える。
金山2100m
モンスター群が2100から山頂2245mまで続く。
素晴らしきモンスター
厳冬期限定の光景である。
山頂が見えた
山頂を守るかの様にモンスター群が列を成す。
パウダーラン
山頂で一息ついたらパウダーを楽しもう。山の天気は気まぐれだ。
素晴らしき雪質
さらさらの粉雪にスキーは良く滑る。
浅海川源頭
いよいよ浅海川に滑り込む。
どこまでもパウダー
雪不足の今年でも浅海川は雪が豊富だった。山スキー万歳。
山行記録2007年1月28日(日)
金山の素晴らしさは山頂付近のモンスター群にある。厳冬期限定の素晴らしい光景だ。
快晴の本日ラッセルに耐えモンスター群を楽しみ浅海川を滑降した。
【山域】金山 2245m
【場所】長野県
【日時】2007年1月28日(日)
【コース】小谷温泉(栃の樹亭発)―金山南南西尾根―金山―浅海川―浅海川1650m
登り返し―金山南南西尾根―小谷温泉(栃の樹亭着)
【メンバー】僕・名人
【装備】アトミックシュガーダディ 153cm,ディアミール,ガルモント(僕)
アトミックシュガーダディ 153cm,ディアミール,ガルモント(名人)
【天気】晴れ後ガス
2007年1月27日(土)仕事を終えいつものように夜7時職場を立ち名人の待つ小谷温泉
へ急いだ。雪降る小谷温泉で宴会をして深々と夜は更けていった。
2007年1月28日(日)昨夜から朝までにこのあたりでも20cmほど新雪は積もったようだ。
朝4時に起き急いで支度をした。星空が見える。天気は良くなりそうで中版カメラも
持つ事にした。
5.00 970m 小谷温泉(栃の樹亭発)昨年は2mの雪壁ができていたが今年は壁はな
い。少し下って橋を渡ると左折して金山南南西尾根に取り付く。
ヤブを嫌って開けた急斜面を登る。これが大失敗、暗闇で上部が見えず進退窮まる。
崖で登れず涙で下まで下り緩斜面を登り返す。時間にして40分ロスした。お馬鹿さん
だった。
しかも南南西尾根標高1180mまで激ヤブで一向に進まず、根性モンキーしかなかった。
ようやく平坦な1180mまで2時間半もかかった。しかしここからはヤブは気にならな
くなりブナを楽しみながら標高を上げる。ラッセルは靴から膝下だった。
9.10 1476m 地図上1476m 交代で標高を上げていく。素晴らしきブナの原生林
に大感激だ。ここらで積雪調査150cmと昨年の半分以下だ。
所々浅海川を覗く、下部では水が出ていた。標高1750mの鞍部から浅海川は良く見え
た。ここなら登り返しは楽勝だ。標高差も100mで済む。このポイントで登り返す事に
決めた。南南西尾根はアップダウンも多少有り、厳しいトラバースも所々出た。
11.00 1850m 金山南西尾根との合流部 ようやく合流だ。この辺りから金山名物
モンスターが現れる。素晴らしい光景だ。正面には真っ白な金山が圧倒的な存在感だ。
12.20 2025m 地図上2025m ここから標高差で60mほど下る。勘弁して欲しい。
鞍部から山頂までパワー全開だ。ラッセルをものともせず突き進む。山頂直下のモン
スター群は圧巻だった。雨飾山も下に見える。
1.17 2245m 金山山頂着 着きました。8時間の辛いラッセルでした。火打や焼
山も良く見えた。風も穏やかで最高の条件だ。
1.40 2245m 金山山頂発 少しガスも出てきた。急ぐぞ名人。下りは浅海川しか
なかろう。浅海川でパウダーを満喫してガンガン下る。滝は隠れていた。問題ない。
雪は深く下るにつれ傾斜は緩く滑りは悪くなる。
2.30 1650m 浅海川1650m登り返し ここが登り返しポイントだ。標高差100mで尾
根はすぐ上に見えた。楽勝で帰れる。
3.00 1750m 金山南西尾根 ようやく登り返しに成功。もう着いたも同然だ。ここ
からブナの原生林をパウダーランで満喫した。
3.57 960m 栃の樹亭下橋 あっという間に下りてきた。下りのヤブは気にならな
かった。ここでシールを付け最後の登り返し。
4.14 970m 小谷温泉(栃の樹亭着)無事着きました。行動時間11時間降雪直後の
金山ラッセルは辛かったです。
厳冬期限定の金山モンスター群は一度見る価値あります。