別山 (2399m) 石川県・御舎利北面滑走
市ノ瀬を起点にしてチブリ尾根から別山に至るこのコースは白山の大展望台でもある。
標高差は約1600mであるが,意外に長い尾根だから早立ちがよい。チブリ尾根北面のルート取り
が良さそうである。別山谷か御舎利北面滑走を組み合わせれば更に充実することだろう。
チブリ尾根北面斜登行
チブリ尾根は狭く雪が少ないので尾根には上がらず残雪豊富な北面のブナ林を進もう。
振り返ればブナ林が輝いていた。
標高1500mあたり
ブナ林の木越に白山が見える。今年は雪が多くどのルートを取っても別当出合まで滑れそうである。
白山釈迦岳
右釈迦岳のブナ林も素晴らしい
キングギドラ
ブナ林を登る途中キングギドラを想像させる岳樺に遭遇した。びっくりしたー
チブリ尾根標高1800m
チブリ尾根には標高1750m付近で合流するのがよい。此処まで来れば尾根上も雪は豊富だ。
標高1850m
チブリ尾根に上がっても多少のアップダウンがあるので北面からうまくトラバースして絶対下らないように
省エネ歩行をしよう。
チブリ小屋手前
ようやく小屋が見えてきた。正面に御舎利山,右のとんがりが別山である。
チブリ避難小屋
小屋は少し古いが泊まるなら此処しかない。贅沢は言ってはならない。
チブリ尾根を振り返る
尾根は緩やかである。帰りも北面をうまく下ろう。スキーならではである。
標高2000m
この辺りから見る白山も絵になる眺めである。
雲沸く別山
この日は風が強く別山から常に雲がわいていた。
御舎利山にて
最後の一登りで御舎利に到着。ここからも白山はよく見える。
別山へ
御舎利から別山はスキーを履いたまま多少のアップダウンで行ける。
御舎利北面ルート
御舎利北面は急な斜面だが滑れないことは無い。別山谷かこのコースがお勧めである。
市ノ瀬からの別山山頂滑降コース(チブリ尾根には曲池付近から乗り上げるのがポイント)04.4.30
山行記録2003年4月29日(火)
2日前の針の木・蓮華に続いてGW第2段は別山・御舎利北面滑走を楽しんできました。
チブリから見る白山はまだまだ雪は豊富,別当まで車が入れるGW後半は狙い目でしょ
う。
【山域】別山 2399m
【場所】石川県
【日時】本日 4月29日(火)
【コース】市ノ瀬−チブリ尾根−別山−御舎利北面滑走−チブリ尾根−市ノ瀬
【メンバー】単独
【装備】アトミックβライド9.22 160cm,ディアミール,TR12
【天気】快晴,強風
4月22日の大阪・中村さんの別山報告を見せられては地元の僕としても行くしかない
であろう。来年まで待てるはずもなく初めての挑戦を試みた。
4月28日(月)自営業だからこの日は仕事,折角のGWに風邪をひいたかわいそうな患
者さんが大勢押し掛けて忙しい一日だった。仕事が終わると夜市内のホテルで大学
のOB会があった。宴会では我慢して酒は飲まず,退席するタイミングを見計らってい
た。何とか抜け出すことに成功,一端自宅に戻り背広を脱ぐといつもの山風の鈍くさ
い格好で夜な夜な金沢を出た。
深夜近く市ノ瀬到着。4月13日白山に来たときに比べ愕然とするくらい雪は減ってい
た。MTBで一時間以上かかった白峰−市ノ瀬間は車でわずか10分だった。市ノ瀬ゲー
ト前で車を止めた。周囲には県外ナンバーの車などが7台ほどとまだ閑散としていた。
今日は3時間寝むれれば御の字だ。
4月29日(火)朝3時半起床。随分暖かい朝であり,ヒーターをつけなくても良かった。
急いで支度をする。暑そうなのでテルモスは止めた。
4.04 855m 市ノ瀬ゲート横発。今日はスキーを担いで出発だ。累積標高差は
約1600m,大したことはない午前中には十分戻れるだろう。暗闇の林道をチブリ尾根
目指し黙々と歩く。
4.22 910m チブリ尾根取り付き登山口。雪のない登山道を兼用靴で歩くのは今シー
ズン初めてだ。早くスキーで歩きたい。夏道を進むが暗闇と残雪でルートを見失って
しまった。おかげで藪の中を30分以上もさまよう羽目になり地図で方向を修正し,何
とか難儀して夏道に合流できた。
5.32 1200m 谷のスキー歩行開始。標高1200m辺りの小さな谷からは雪がずっと続い
ていそうだったので標高1100m辺りで夏道を外れ,スキー歩行とした。やっぱこれで
なくっちゃ。さあここからどうルートを取るか問題だ。地図上1424辺りから尾根に上
がれば狭い上雪も切れていそうだからチブリ尾根の北面のブナの森を黙々と斜登行す
る事にした。右上に尾根を見ながら快適に残雪豊富な北面を進む。もうこの辺りでい
いだろうと1750mで尾根に上がることにした。
7.02 1750m チブリ尾根上へ。予想通りこの辺りまで来れば尾根上にも雪は豊富だっ
た。ここからアップダウンにならないように尾根の北面をトラバースしながら標高を
上げる。
7.27 1900m チブリ避難小屋着。誰もいない,入山者も全くいないようである。こ
の尾根白山の展望はすこぶる良く,色々な場所から白山の写真を撮りまくるので今日
は時間もかかる。小屋を過ぎたアップダウンもすべてトラバースで省エネ作戦だ。標
高2300m辺りからは夏道が出てきたのでスキーを外し手に持って歩くが強風のおかげ
で随分苦労した。
9.00 2383m 御舎利山着。無事稜線に到着。山頂付近から北面の急斜面は雪がつな
がっているので帰りはこの急斜面を楽しむとするか。さて進路を右に取ると別山はす
ぐである。
9.13 2399m 別山山頂着。いつもながらの風景,春に来るのは初めてである。やは
り夏よりは良い。白山に目を向けるが登山者は誰もいないようである。まだ着かない
のか。
9.17 2399m 別山山頂発。風も強いのであまり休むこともせず,足早に御舎利へ戻
る。いよいよスキーだ。
9.23 2383m 御舎利山着。此処で一服しブーツを目一杯締め上げる。北面はかなり
急な斜面なので転倒したらさようならである。
9.33 2383m 御舎利山発北面滑走。いざ滑走。快適な急斜面をこれまた自己陶酔し
た。あまり下りすぎると尾根に戻れないので適当なところで滑走は止めた。これが今
日のメインディッシュだった。
あとは緩やかな尾根を展望を楽しみながら一気に下る。尾根北面をうまく使って登り
返さなくて良いようにした。
9.44 1900m チブリ避難小屋下。ここから下ることしばらくで本日初めて登りのツ
ボ足登山者に遭遇。スキーが無くてつらそう。標高1750mからまた尾根を離れ北面の
ブナの森を快適に下る。やっぱスキーでしょう。
10.19 1160mまでスキー滑走。ここでスキーを担ぎ,あとはガンガン下る。
10.40 910m チブリ尾根取り付き登山口。
10.51 855m 市ノ瀬ゲート横着。無事午前中に到着。今日も大満足。GW後半は何処
に行こうかと考えながら金沢へと車を飛ばした。