初雪山(1610m) 富山県

初雪山は地図には名が無いが知る人ぞ知る朝日町の名峰である。一般的には大平川を遡り,寝入谷付近

の尾根から取り付くが小川温泉側からのルートもある。こちらは片道約10kmと長いのだが展望は

抜群である。気合いを入れまくり挑戦して欲しい。

ルート図
尾根の取付

小川温泉手前のトンネル中間で左折するとダムのある小川第2発電所がある。ここで車を止め20分ほど歩けば

写真右小川第1発電所がある。正面の橋の前あたりに林道がある。適当にカットしながら杉林を抜け地図上621

を目指そう。

地図上838m

このあたりまで上がれば大地山(地図上1167m)が見える(写真右)。838mからは多少のアップダウンが

あるがスキーをうまく使えば帰りも登り返さなくて良い。忠実に大地山を尾根づたいに目指そう。

838mの展望

振り返れば僧が岳,毛勝山更に剣岳の展望が素晴らしい。

大地山手前からの日本海

大地山手前からは朝日町,日本海の展望が素晴らしい。

大地山の展望

大地山1167mに来れば眼前に初雪山までの稜線が見渡せる。素晴らしい眺めである。岳人の

心を揺さぶる景色に益々登行意欲が高揚していく。稜線は多少のアップダウンがありクラストしている

箇所もあり慎重に初雪山を目指そう。

稜線から振り返る

稜線1143手前から振り返ると大地山が美しい。帰りはシールで登り返しである。

稜線1247m     

このあたりは広々としておりテントを張るにはよい場所である。1泊するならこのあたりが良かろう。

風も防げる良い場所である。

稜線1431

さあ初雪山がだんだん迫ってくる。稜線左手には常に雪庇が出るので慎重に進もう。稜線は右から

小ピークを巻けば効率的である。

山頂手前

山頂には電波塔が建っている。写真でもかすかに見える。もう少しだ,頑張っていこう。

山頂にて

山頂からは朝日岳が圧巻である。360度遮るもののない展望に酔いしれる。

栂海新道

白鳥山から続く栂海新道の眺めも抜群である。山頂付近は風が強いのであまり長居は出来ないだろう。

下りの稜線

下りも大地山まで長いがスキーを使えばうまく滑れる。1223と大地山1167の登りはシールが必要である。

この2カ所以外はすべて滑ることが出来た。

素晴らしき展望

この展望を見たらもう行くしかないでしょう。

          山行記録2003年3月16日(日)

快晴の今日今シーズンの課題であった小川発電所からの初雪山の往復を行いました。
大地山から見る初雪山の景色は岳人の心を揺さぶること間違い無しです。

【山域】初雪山 1610m
【場所】富山県 
【日時】本日3月16日(日)
【コース】小川第2発電所−第1発電所−大地山−初雪山往復
【メンバー】単独
【装備】アトミックβライド9.22 160cm,ディアミール,TR12
【天気】快晴

知る人ぞ知る名峰初雪山一般的には大平川経由でアプローチすることが多いが展望を
楽しむならこのコースに限る。ただし往復20km,標高差1400mはなかなか日帰りでは
手強い。しかしながら有り余る感動に出会える。

3月15日(土)予想外に晴れると言うことで初雪しかないなとそそくさと荷物を付け
て金沢を夜7時に出た。今日の夕食は北陸道有磯海SAだ。新メニュー海鮮中華丼をオー
ダー。さすがにホテルニューオータニの直営店美味しい。十分満足して朝日インター
で下りた。小川温泉手前のトンネルの中間に目指す小川第2発電所の入り口がある。

夜9時過ぎ着。大きなダムのあるこの発電所で車中泊だ。月を肴にビールを頂く。お
つだなー。1週間の疲れは吹き飛んでしまった。雪は昨年より随分多かった。

3月16日(日)朝3時50分起床。今日も気合い入れまくりしかないだろう。先は長い。

4.23 245m 小川第2発電所発。ここから林道をスキーで歩き出す。長いトンネルを
くぐると第1発電所があった。昨年はここまで雪がなかったので車で入れた。稜線に
は第1発電所前から分岐する林道を進むが相又谷方面にトレースがあったので地元の
通のルートかとしばらく跡を追った。

他人のトレースは絶対信用するなと言う僕の大原則を破った罰に罠にはまってしまっ
た。このトレースは沢屋のものだった。地図上293を過ぎたところで引き返すのも何
だからといきなり急斜面に取り付いた。かなり苦労をしてやっと見覚えのある杉林に
たどり着いた。ここから杉林を稜線目指して登り詰めていく。

6.04 地図上621m着。ボチボチ明るくなってきた。藪もあるが大したことはない。

6.37 地図上838m着。このあたりに来ると展望は一気に開けてきた。遙か彼方に目指
す初雪山も見える。振り返れば朝陽に輝く毛勝連山や剣岳が眩しく見える。ここから
少し複雑な地形を下ることの無いようにうまくスキーでトラバースしながら登り詰め
ると大地山が近づいてきた。この時間帯は初雪方面が逆光になるため大地山からの写
真撮影は帰路とし大地山を右からトラバースして過ぎた鞍部に回り込んだ。

7.43 1160m 大地山過ぎた鞍部着。ここからの初雪への稜線は見事である。前天狗
から見たニペソツの展望を彷彿させる素晴らしい景色である。この景色を堪能するだ
けでも価値があるというものだ。

ここから初雪までの稜線はアップダウンがあるがうまくスキーを使ってトラバースす
れば効率的に進める。地図上1247m付近は風も避けられる良いテンバになろう。

進行方向左手には雪庇が出るため注意しながら進む。進むにつれ初雪がどんどん迫っ
てくる。稜線は風でクラストしているがクトー無しでも大丈夫だった。

9.47 1610m 初雪山着。ふーっようやく山頂にたどり着いた。長い道のりだった。
山頂には電波塔が建っていた。展望は申し分なく白鳥山から栂海新道を経て朝日岳に
至る稜線が見事だった。

お茶を飲んで写真を撮ればさあスキーである。山頂から相又谷経由で戻ることも可能
だが今日は暖かく至る所で谷は雪崩れており単独ゆえ往路を戻ることにした。

10.04 1610m 初雪山発。うまく稜線を進むが地図上1223と大地山だけはシールで登
り返しが必要だった。

11.06 1167m 大地山手前鞍部着。もう一度ここでシールを着け大地山に登り写真撮
影をする。

11.27 1167m 大地山着。光の加減は良く素晴らしい写真が何枚も撮れた。この展望
を見れば誰でも感動することだろう。さあここから一気に下ることにする。もう登り
返しはない。

11.41 1167m 大地山発。ここからしばらく下りたところで初めて人とすれ違う。す
れ違いざま早川さんですかと声を掛けられる。HPの読者であった。いつも楽しく見て
いますと言われ嬉しくなった。やはりパジェロが決め手だったという。

12.12 地図上838m。ここからも杉林をうまく進み発電所前林道に出た。ぴったしか
んかんであった。

12.32 260m 小川第1発電所前林道。

12.48 245m 小川第2発電所着。帰りはやはり小川温泉でしょう。疲れた筋肉をほぐ
し金沢に戻る。金沢に着いた途端に雨が降り出した。

今シーズンの課題を一つ終えることができ大満足であった。

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