黒部五郎・双六(神岡新道) 前半
立山から槍に抜けるルートを日本のオートルートと呼ぶ。このルートも山スキーの総合力が試される
好ルートである。ただし最低でも3日はかかるため忙しい僕には無理である。このルートの半分の距離
(神岡-新穂高)なら1泊2日で抜けることが出来る。忙しい人にはお勧めのルートである。さあ出かけよう。
寺地山からの北の俣岳
神岡から車で30分山の村を越え飛越トンネルが登山口である。ここからアップダウンを繰り返し
標高1998m寺地山に着く。ここからは北の俣岳西面の大展望が望めるだろう。この日生憎の雲に
覆われ山は望めなかった。ここからアップダウン30分で標高2000m避難小屋に着く。
北の俣岳
避難小屋から標高差約600mを登り切ると稜線に出る。いよいよオートルートである。
すぐ先に北の俣岳2661mが見える。ここから稜線をはずれ標高2450mの中俣乗越を
稜線東面をトラバースして目指す。
中俣乗越
標高2450mの中俣乗越まで来たら一休みである。周囲見渡す限り山に囲まれ奥深い
北アルプスを実感できることだろう。写真は同行した坪ちゃん。
薬師岳とつるし雲
黒部五郎に向かう途中の稜線から振り返ると薬師岳が美しかった。山頂上空には見事な
つるし雲が漂っていた。薬師に見送られ五郎を目指そう。
黒部五郎岳
稜線をしばらく行くといよいよ黒部五郎の登りにさしかかる。この日既に行動開始から7時間
が過ぎようとしていた。疲れた体に鞭を打って最後の登り標高差500mを頑張ろう。素晴らしい
カールの滑走が目前である。
雲の平,水晶岳
五郎の登り左手には雲上の楽園として有名な雲の平や水晶岳が見える。
黒部五郎岳の肩
つらい登りが終わると五郎の肩に出る。正面山頂を往復したらいよいよカールへのクルージング
が待っている。五郎山頂からの展望も素晴らしい。
肩からのカールの眺め
肩から標高差約500mは自在のシュプールを描いて黒部五郎の冬季小屋を目指す。
GWは満杯になるためテントは携行したい。
カールの滑走。
遮るもののないカールを思いのままのシュプールを刻む。これこそ山スキーの醍醐味である。
だから山スキーは止められないのさ。
黒部五郎小屋。
この日の終着地標高2345mの黒部五郎小屋に到着。バンディット今日もお疲れ様。
正面右に笠ガ岳が見える。