猫又山-赤谷山周回コース 富山県
猫又山へのルートは片貝からの猫又谷経由が一般的だが剣や大日岳の展望を楽しみながら目指す大ブナクラ谷
経由のルートは充実した山行が楽しめるだろう。猫又山頂からは南西ルンゼに飛び込み折尾谷に合流
さらにブナクラ谷に登り返し赤谷山山頂を目指す。このコース累積標高差は2500mになる。
馬場島起点のコースガイド(赤谷から白萩川に直に下りたかったが山頂直下は雪が無く断念した)
馬場島を小窓方面の林道を遡ること約1時間。標高1020m が 大ブナクラ谷出合である。。右へ行けばブナクラ谷だ。
雪の多い年だと猛烈なデブリを目にすることだろう。今年はデブリも少なく,まずまず快適な谷だった。
大ブナクラ谷中間
谷の傾斜は徐々にきつくなる。デブリや落石で汚れている場所も多い。周囲に気を遣いながら慎重に高度を上げていく。
上部に稜線東芦見尾根が見える。
大ブナクラ谷上部
遙か上部に主稜線が見えるが1600mあたりで左に回り込んで大猫平を目指す。
上部はデブリも無い快適な斜面となる。
大猫平
大猫平は広い運動場のようだ。秋は紅葉が素晴らしい。ここは桃源郷である。
大猫平にて
大猫平で剣を背景に記念写真を取る。
大猫平から見る剣岳
剣の展望は見事である。剣がこんなに近くに望めるなんて池ノ谷,小窓,早月尾根などおもしろいほどよく眺められる。
剣を眺める最高の展望台に違いないだろう。
東芦見尾根にて
主稜線からは細かいアップダウンがあるが快適な歩行が続く。正面奥に猫又が見えるがまだまだ遙かに先である。
主稜線は南側をトラバースするように進むと楽である。
主稜線からの大猫平
大猫平の背景は大日連山である。テントを張るには最高の場所だ。
赤谷山と剣岳
稜線からは左に赤谷山も見える。赤谷山も剣の展望台として有名である。
猫又山
猫又山を背景に進む。まだまだ先は長い。
猫又山山頂にて
標高2378mの猫又山についに登頂。下からここまでスキーで登り切った。
360度遮るもののない大展望である。富山湾の向こうに能登半島が見える。
山頂から南東ルンゼへ
山頂から南東ルンゼ経由で折尾谷へ。標高差1000mの快適ランである。
剣を背景に
このコース山頂直下は大カールであり,斜度も手ごろで実に素晴らしい斜面だった。
南東ルンゼ中間
名人も実に気持ち良さそうに滑っています。
南東ルンゼ下部
どこまでも快適です。
折尾谷との合流
標高1400mで下に見える折尾谷と合流する。
ブナクラ峠
折尾谷からブナクラ峠まで標高差300mの登り返しである。
赤谷山へ
ブナクラ峠から赤谷山までは標高差500mである。最後のガンバである。
猫又山頂からの南東ルンゼ
赤谷山の途中で振り返ると滑走ラインがハッキリ見えた。
赤谷山山頂にて
赤谷山山頂からの剣の眺めも素晴らしい。
赤谷山頂からゴー
赤谷山頂直下は急斜面である。猫又山を見ながら快適ランである。
ブナクラ谷
ブナクラ谷は緩斜面の快適な谷である。さあ馬場島までのんびり下ろう。背景右が滑った右又,左が
ブナクラ峠。
山行記録2006年5月10日(水)
4.00 765m 馬場島発
5.01 1020m 大ブナクラ谷
7.13 1850m 大猫平
7.52 2100m 大猫山
9.52 2378m 猫又山
10.21 2378m 猫又山発
10.50 1400m 折尾谷
11.34 1750m ブナクラ谷
1.37 2251m 赤谷山
2.11 2251m 赤谷山発
2.24 1830m 稜線分岐
2.31 1400m ブナクラ谷
3.54 765m 馬場島着
【山域】猫又山2378m 赤谷山2251m
【場所】富山県
【日時】5月10日(水)
【コース】馬場島―大ブナクラ谷―大猫山―東芦見尾根―猫又山―南東ルンゼ―折尾
谷―赤谷山―ブナクラ谷―馬場島
【メンバー】深沢名人と二人
【装備】フォルクルマウンテンノバート156cm,TLT,ガルモントメガライド(僕)
サロモンバース7 140cm,ディアミール,ガルモントメガライド(名人)
【天気】晴れのち曇り
5月9日(火)この日仕事が終わった後市内のホテルで会議があった。そわそわしな
がら抜け出るタイミングを見計らっていた。トイレに出るふりをして無事脱出成功、
名人の待つ馬場島へと急いだ。馬場島はもう雪解けが進み20cm程度であった。時
はすでに11時、酒を飲みながら明日の行程を確認してすぐに寝た。
5月10日(水)朝3時起床。空は満天の星、問題は雨がいつ降り出すかである。さっ
さとこの課題を片付けよう。
4.00 765m 馬場島発。スキーで歩けるが白萩川方面の林道も途切れがちになってき
た。ブナクラ方面を目指すが取水口付近はブリッジもわずかでもう数日で完全にアウ
トになりそうだ。
5.01 1020m 大ブナクラ谷。さあこの谷から大猫山を目指す。このコース剣岳の大
展望台である。高度が上がるにつれ早月尾根、赤谷尾根、剣北面と素晴らしい眺めで
ある。谷の途中富山県警のヘリが何度も上空を旋回している。何かあったのか。谷の
上部は素晴らしい斜面が続く。さあ稜線だ。
7.13 1850m 大猫平。ここは大運動場である。秋は紅葉が素晴らしい。しばらくす
ると大猫山から県警が2名下りてきた。昨日大猫山付近で遭難した登山者を捜索して
いるそうである。どこへ行ったか、早く見つかることを祈った。
7.52 2100m 大猫山。無事到着。剣北面は素晴らしい、剣山頂からは雪はつながっ
ている。スリリングな滑降になりそうだ。いつかは滑りたい。大猫山から東芦見尾根
をのんびりと猫又を目指す。実に快適な尾根だ。多少のアップダウンを経て山頂が見
えた。
9.52 2378m 猫又山。スキーですべて上がれた。久しぶりの猫又だ。ここも剣の展
望は素晴らしい。記念写真を撮り滑降準備だ。
10.21 2378m 猫又山発。さあ南東の急峻なルンゼに飛び込む。折尾谷まで標高
差1000mの快適な滑りだ。このルンゼ上部はカールでデブリも無く超快適なお勧めコー
スだった。あっという間に滑り終えた。
10.50 1400m 折尾谷。さあ大満足の後は辛い登りである。赤谷山まで標高差850mの
ガンバである。
11.34 1750m ブナクラ峠。フーッ無事峠に着いた。ここからまだまだ先は長い。後
立山はもうかなり雲がわいている。時間は無い。根性根性で赤谷を目指す。最後はス
キーを担いで雪の融けた登山道を歩いた。
1.37 2251m 赤谷山。やった。ついに山頂だ。まだ剣は見える。下山は直に白萩川
に落ちる事にする。
2.11 2251m 赤谷山発。行くぞ、と勇ましく下りたが何と赤谷の南面は雪が無く厳
しい藪こぎであった。却下、また山頂まで登り返した。行くんじゃなかった。もう一
度山頂に登り返し仕切り直しでブナクラ谷を目指して滑る事にする。山頂直下北面
は40度を超す一枚バーン、ジャンプターンで快適に落ちていく。この快楽のため頑張っ
たんだ。
2.24 1830m 稜線分岐。ここからブナクラ谷右又に入り一気にブナクラ谷を滑降。
2.31 1400m ブナクラ谷。この谷すでに所々割れはじめておりもう賞味期限は終わ
りだろう。標高900m付近のブリッジは更にひび割れが進行し帰りは却下、大高巻き
を強いられた。これが最も辛かった。最後の最後まで楽しませてくれる。後は林道を
一気に下りた。
3.54 765m 馬場島着。疲れました。もう喉からからです。辛いゆえ素晴らしい展望
とザラメ雪を満喫出来ました。車で片付け中に大粒の雨、今日は天が味方してくれた。
シーズン終盤僕たちのスキーツアーはまだまだ続く。
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