大笠山 厳冬期 ワンディ(1821m)

大笠山の厳冬期ワンディは多分記録が無いと思う。厳しいラッセルとアップダウンに満ちた行程、吹雪に痛めつけられながら

絶対諦めないと言うモチベーションで三人力を合わせて山頂に到達出来た。

往復12時間半、累積標高差は1700m弱に及んだ。

行程1

この時期除雪はであい橋のたもとまで境川ダムまで4kの林道ラッセルが待ち受けていた。

行程2

尾根はアップダウン多く、とても複雑。稜線に出てからも大笠まで細かなアップダウンが続く。

出発地点

今日はポンッーン全開で頑張るのみ

打越トンネル

約1.5kmの長いトンネルは唯一ラッセルから開放される。

境川ダム

橋を渡った左の尾根に取り付き黙々と右手の尾根を進む。

大笠山

大門山から見る大笠山と登行尾根、さらに核心部分ピーク(中央右)

稜線

出発から山頂まで視界無くひたすら根性で進むのみ

山頂間近

ガスの中ただただ高見を目指して行く。

大笠山山頂

無事到着、三人力を合わせてついに念願達成

いざ山頂から

下山時ようやく晴れて視界が良好になって来た

快適ラン

視界があればもうあんパイ、どこまでも快適に落ちて行く

稜線

稜線は所々クラスとしていた

稜線

どこまでも快適なり

シュプールが

広大な雪面に僕たちだけのシュプールが

帰りの大笠山

この辺りでは大笠山が際立って迫力がある

尾根上

尾根上はなだらかで細かいアップダウンに帰りも苦しめられる

行程全貌

尾根から稜線さらに大笠へと気が遠くなる様な長い道のり

ジャンプ

雪庇からジャンプ一番

尾根

相変わらずアップダウンにもううんざり

境川ダム

ようやくダムが見えた。後は林道を帰るのみ 今日も完全燃焼

     山行記録2010年2月7日(日)

そろそろ今シーズン記録に残る山行を決行しようと大笠山厳冬期ワンデイに挑戦した。
全国的な知名度は低いかもしれないが北陸の岳人ならこの時期大笠山の山頂に立つ事
が如何に困難か分かってくれると思う。

山頂までほとんど視界が無く、吹雪にも見舞われましたが帰りは晴天に恵まれ念願が
果たせました。

【山域】大笠山 1821m
【場所】富山県
【日時】20010年2月7日(日)
【コース】国道156−境川ダム−主稜線東尾根−大笠山往復
【メンバー】僕、名人、源ちゃん
【装備】ポンッーン 179cm,TLT,ガルモント(僕)
    ポンッーン 189cm,TLT,ガルモント(名人)
スヌープダディ        (源ちゃん)
【天気】雪のち晴れ

3.00 330m 国道156付近広場発
3.33 443m 打越トンネル
4.28 600m 境川ダム
4.39 597m 主稜線東尾根
6.34 1100m
7.24 1240m 黒池
8.58 1414m 稜線下核心部分手前鞍部
9.59 1594m 主稜線
11.09 1821m 大笠山
11.38 1821m 大笠山発
12.16 1407m 核心部分過ぎた鞍部
14.30 597m 尾根取り付き林道
15.30 330m 国道156付近広場

前夜五箇山で待ち合わせ、今回は福井のファイヤーマン源ちゃんから是非参加したい
とのメールがあり、これで鬼に金棒かと嬉しくなった。折角だから源ちゃんには40mザ
イルを持って来てもらう。

夜9時前五箇山に着いたが激しい雪の量、明日のラッセルが思いやられる。車内宴会中
も雪が断続的に降っていた。さあそろそろ会はお開き、明日は朝3時発。

20010年2月7日(日)朝2時に起き急いで握り飯を食べた。朝までにさらに15cmほど雪が
積もった。

3.00 330m 国道156付近広場発 悲しいかな除雪は国道からわずか200m程で終了。
境川ダムまで4.5kmの林道ラッセルだ。今日は最強のマシーンポンッーンだ。僕が先頭
でぐいぐいラッセルする。今日は30代、40代、50代のコラボだ。

3.33 443m 打越トンネル ようやくラッセルから解放、板を背負い1.6kmの暗闇ト
ンネルを歩く。長いトンネルだった。

4.28 600m 境川ダム ようやくダムに着いた。もう随分疲れましたがこれまでは
前菜、これからが本番。

4.39 597m 主稜線東尾根 いきなり痩せ尾根に取り付く。斜度が増しラッセルも
きつい、GPSを持つのは僕だけなので明るくなるまでは僕が先頭でルートを作るしか無
い。雪の中黙々と高見を目指す。

6.34 1100m さあこの辺りから尾根は非常に複雑かつ細かいアップダウンの連続、帰
りも難儀しそうだ。明るくなってようやくラッセル交代、お役御免です。

7.24 1240m 黒池 この辺りも実に複雑だ。GPSでうまくルートを探るが無いと多分
はまる。地図を見て最大の核心部分は1470mの小ピークだ。右は崖、左は谷ここの突破
がすべてだと思っていた。

8.58 1414m 稜線下核心部分手前鞍部 取り敢えず核心部手前鞍部に着いた。ここ
からどうルートをとるか。名人は一旦谷に下りようと主張。僕は核心部を左から巻く
事を主張。視界が乏しい中僕が責任を取ってトップでルートを延ばした。落ちたら助
けて下さい。

核心部分を抜け一旦下降。さあこれでもう大笠は大丈夫だろうと確信した。ここから
は元気な源ちゃんがガンガンラッセルしてルートを延ばしてくれた。
 
9.59 1594m 主稜線 さあ着いた。残り200mちょい、しかし相変わらず視界は悪く
おまけに大笠までまたもや細かいアップダウンにもう精根尽きた。最後のガンバでよ
うやく山頂の標識が見えた。

11.09 1821m 大笠山 万歳!!三人で固く握手して労をねぎらう。よく頑張った。記
念写真を撮ったらさあ行くぜよ。

11.38 1821m 大笠山発 下山の頃からようやく視界が効いてくれた。助かった。こ
れで稜線を離れてスキーを楽しめる。かなり急な斜面も視界がきけばもうあんパイだ。

12.16 1407m 核心部分過ぎた鞍部 ここまで一気に滑り込んでここからシール歩行、
登り返してシールを剥ぐが1100mまで細かいアップダウンに泣かされる。もう勘弁して
よー。

それでもおいしい斜面は激パウだった。ゴッサんです。標高1100mを超えたらもう一気
に林道まで飛ばした。

14.30 597m 尾根取り付き林道 あっという間でしたね。楽しかったですね。ここ
から林道をまた黙々と滑り、トンネルを歩いてようやくゴールが見えた。

15.30 330m 国道156付近広場 往復時間12時間半、累積標高差1650mラッセルと自
分との闘いでした。厳しいコースを完登し感無量でした。皆さんの協力のおかげです。

厳冬期の大笠ワンディは記録無しと思いますが、もしあれば連絡下さい。

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