天塩岳(1557m)
北海道でも特に寒い道北の名峰天塩岳,浮島峠から日帰山頂滑降に挑戦した。予想通り厳しいラッセルとの闘いになったが
無事に念願を果たす事ができた。
林道終点二股を起点にぐるっと周回して戻るコースがお勧めである。
国道と林道入り口
浮島トンネル出口駐車場に車を止め約1.5k下ると林道(清流線)入り口である。
長い林道
終点までほとんど標高の変わらない林道を約4kラッセルして進む。アップダウンもあり帰りも難儀である。
林道終点付近
林道終点に来ると目指す尾根が正面に見える。あのピークに立てば天塩に続く主綾線に出る。
主稜線目指し
主綾線目指し高度差500mの厳しいラッセルが続く。
主稜線上
稜線に出ると風の影響で雪面はクラスとしておりラッセルは楽になるが天塩までまたアップダウンである。
前天塩が右手に
右手に前天塩岳が見える。
標高1300m付近
正面奥純白の天塩岳を見ながら進む。
標高1400m
この辺りから傾斜は急になり雪面も氷化し出したのでアイゼンで進む。
天塩山頂
ようやく到着,風は強く長居はできない。
山頂から滑降
山頂から氷化したシュカブラを慎重に下り対岸の尾根を目指す。
後はパウダー
対岸の尾根を斜滑降気味に下って行く。
二股目指し
起点の二股目指しどこまでもパウダーは続く。
山行記録2005年12月30日(金)
【山域】天塩岳 1557m
【場所】旭川の北
【日時】12月30日(金)
【コース】浮島トンネル―清流林道−天塩岳東尾根−天塩南東尾根―清流林道―浮島
トンネル
【メンバー】僕・深澤君
【装備】同上
【天気】曇り
事前の下調べで天塩をこの時期日帰りするなら浮島峠以外には無いと思った。問題は
長い林道ラッセルをどうこなすかだった。
6.00 620m 浮島トンネル駐車場発。やはり寒かった。時計の温度計はもう計測不能
だった。車を止められるのはトンネルの駐車場のみ、よってここから約1キロ半林道
の入り口まで歩いて下らなければならなかった。面倒だから路肩をスキーで滑ったら
滑り止めの細かい石が撒かれており、スキー板は早くも傷だらけになった。大失敗。
国道から林道に入る。約4kの雪深い林道を黙々と膝ラッセルした。この時期こんな
ところに来る登山者は誰もいないようだ。林道はアップダウンもあり、帰りが思いや
られる。
7.52 660m 林道終点二股。ようやく終点、2時間近く交代でラッセルしたが標高は
ほとんど変わっていない。涙涙。ここからいよいよ天塩岳から派生する尾根に取り付
く。ラッセルは相変わらずきついが、モチベーションは高くガンガン交代で行く。と
にかく先は長いのでハイペースで行くしかない。天候は曇りだが視界は良かった。
9.28 1168m 主稜線。根性で高度差500を1時間半でラッセルした。これで日帰
りのめどは付いた。主稜線に着いてからまたアップダウンが多く、とてもこの尾根を
スキーで下る気になれず対岸の疎林な尾根を斜滑降気味に下ることに決めた。
最後の標高差150mはもう雪面が氷化しておりスキーを担いでアイゼンで歩く。よ
うやく山頂が目の前だ。時々ガスがわく、山は気まぐれだ。
11.38 1557m 天塩岳山頂着。無事到着。この厳しい道北の名峰天塩岳に登頂したこ
とで胸が一杯だった。急いで記念写真を撮って出よう。天候は下り気味だ。
11.55 1557m 天塩岳山頂発。氷化してガチガチのシュカブラを慎重に下っていく。
転ければ間違いなく谷底だ。エッジをガンガンに効かせ山頂の肩から雪庇を崩して登
りの対岸の尾根を斜滑降気味に滑っていく。やはり素晴らしいパウダーが待っていた。
疎林の森をパウダー楽しみながら滑っていく。これが北海道の山スキーか。
1.06 660m 林道終点二股。あっという間に出発点到着。ここから長い林道を帰るが
トレースが残っているので楽だった。行きの半分の時間で戻れた。
2.04 570m 国道着。ここから国道まで1k半の登り返し、荷物をデポして深沢君が
駆け足で車を取りに行った。若いって素晴らしい。
2.20 620m 浮島トンネル駐車場着。
メインの山を無事制覇出来、モチベーションはますます上がる。この調子で明日は羅
臼だ。下山後一気に知床まで移動することにした。寝ている場合ではない。