FILE33 イワギク
 
 名前の通り岩場に生えるキクの仲間です。石川県では、かつては大変珍しいものでしたが、林道工事のおかげで、生育適地の岩場が沢山できて、林道沿いや駐車場の近辺で、ドライブ客でも簡単に見ることができるようになりました。日本では、北海道、岩手県、白山、大台ヶ原、愛媛県、宮崎県、長崎県、鹿児島県などに点々と隔離分布しています。
 最近、自然分布ではないと考えられるイワギクが日本の各地で、見つかっています。いずれも、新しく開通した道路の法面で、「野草による法面処理」に用いられるヨモギなどに混じって生育しているとのことです。最近は、韓国からヨモギの種子を取り寄せて播種する事もあるので、韓国産のイワギクの種子が混じっていたことも十分考えられるとのことで、いつの間にか韓国産のイワギクが日本に根付き、在来のキクとの間に雑種を作ることも危惧される事態であるということで、学者の間では、実態調査が急がれているようです。

花模様