FILE38の「ツクバネ」と名前が似ていますので、間違いのないようお願いします。
ユリ科の植物です。北海道から九州にかけての落葉広葉樹林の林床に生育します。
これも、お正月の羽子板遊びの「羽根」のような形ですが、少々毒々しい色の果実ができます。
花の構造を少し説明いたします。
(1) 下へ垂れた(反り返っている)緑色の幅広のものは外花被片です(4枚)。
(2) 雄しべは8本です。
(3) 雄しべの花糸は、花後にふくらんで赤くなり、反り返ります。
(4) 4本の赤い紐のようなものは雌しべの柱頭です。
(5) 子房は熟すると黒色になります。
白山には、近縁のクルマバツクバネソウもありますが、まだ撮影はできていません。
・外花被片:萼(萼片)と花冠(花弁)がよく似ていて区別しにくいときに、ひとまとめにして花被といいます。その内、萼片に相当するものを外花被片、花弁に相当するものを内花被片といいます。ツクバネソウには、内花被片はありません。
・花糸:雄しべの葯(花粉を入れている袋)をつけている糸状の柄。
・柱頭:雌しべの先端で、花粉を受け取る部分。 |