FILE73  ハマベノギク Heteropappus hispidus (Thunb.) Less. subsp. arenarius (Kitam.) Kitam.
図1 中央上部の根元から、枝が放射状に伸び、その先端で立ち上がって直径3.5cmほどの大きな花を付ける。この株の場合、半径80cmの広がりを有した。平成13年9月26日。
図2 放射状に分枝する様子。 図3 図1の株の根元付近の枝分かれ。
図4 花の時、根生葉は枯れている。 図5 総苞を横から観た。
                      
図6 花のクローズアップ 図7 筒状花の拡大
図8 未熟な筒状花の果実。冠毛が長い。

図9 未熟な舌状花の果実。冠毛は短いが、この図のように長い冠毛が混ざることもある。
 先日(平成13年9月26日)加賀海岸へ行きました。砂丘に白いものがちりばめられていました。そばへ寄ってみると、ハマベノギクの花盛りでした。
 ここの砂丘は広いので、それぞれの株が根元で放射状(図2)に分枝(図3)して地を這い、ゆったりと展開していました。大きな株では、半径が80cmもありました(図1)。
 富山県以西の日本海岸に沿って、九州まで分布すると言うことです。

 似た仲間に、ミヤマヨメナ属(Gymnaster:ミヤマヨメナ等)、ヨメナ属(Kalimeris:ヨメナ等)、シオン属(Aster:ノコンギク等)がありますが、それぞれ冠毛の長さによって区別できます。

筒状花の冠毛 舌状花の冠毛
ミヤマヨメナ属    なし    なし
ヨメナ属    短い    短い
シオン属    長い    長い
ハマベノギク属       長い    短い

  残念ながら、果実はまだ熟していなかったので、未熟な果実ですが、図8・9に示しました。図9の舌状花は短い冠毛なのですが、時々長い冠毛が2〜3本混ざっていることがあります。
 後日、完熟果実の写真が撮影できましたら差し替えいたします。

花模様