『幸せの時…』
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「え〜、みなさんに新しいお友達を紹介します」
あぅ……いよいよ真琴の教室デビューね……。
(ドキドキ)
心臓が高鳴る……緊張してきちゃったよぅ。
「さ……水瀬さん……入って」
先生の呼び掛けに答えて、私は教室に足を踏み入れた。
(祐一………真琴…頑張るからね……)
おぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
私が教室に入った途端。 クラスの男子が一斉にどよめいた。
ビクッ!
(あぅ〜……なんなのよぅ〜っ!)
思わず竦んでしまう。
それでも何とか教壇の前まで歩いていく。
「水瀬さん。 みんなに自己紹介を……」
先生に促されて私は頷く。
「えと……あの………………」
私は、自己紹介を始めようと改めて教室を見まわす。
……それが失敗だった……。
「……あ…あ……あぅ〜〜〜〜〜」
当然の事だが、クラス中の視線が私に集まっていた。
(あぅ〜、そんなに見ないでよぅ……)
私は真っ赤になって、俯いてしまった。
そんな私を見て、今度はクラス中の女子が騒ぎ出した。
キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!
可愛い〜〜〜〜〜♪
「あ、あぅ?」
(な…なんで? 私…変な事した???)
教室中が騒めき出し、私は完全にパニくってしまった。
「はいはい、みなさんお静かにして下さい」
先生が静かにするよう注意するが、まるで効果が無い。
(あぅ〜…私…もう帰りたいよぅ〜)
何がなんだか良く判らず、目に涙が浮かんで来たその時。
ガタンッ
突然の大きな物音……。
急に窓際の一番後ろの席の女の子が立ちあがった。
美汐だ。
クラス中の視線が美汐に注がれた。
「みなさん、お静かにして下さい。 真琴が混乱してしまいます!」
険しい表情できっぱりと言い切った……。
し〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん
教室中が静まりかえる。
天野の前の席の子が振り返り、おずおずと口をひらいた。
「あの………天野さん? 真琴って……………誰?」
「えっ? え〜と……真琴は……」
美汐が、チラッと教壇の私を見る。
私は、ハッとして後を続けた。
「ま、真琴ってわたしの事だよぉ………」
(えと、落ちついて……落ちつくのよぅ……すぅ〜〜〜はぁ〜〜〜〜)
大きく深呼吸。
どうにか息を整えると、私は改めて自己紹介を始めた。
「え〜と、沢……じゃ無かった、水瀬……真琴です…………よ、よろしく」
ペコリとお辞儀をして挨拶を締めくくる。
だが、みんなはまだポカーンとしていた。
普段とは、明らかに違う天野の突然の行動。
そして、天野が真琴と呼ぶ転校生との関係………。
そこかしこでヒソヒソと囁き声が漏れてくる。
「え〜と……紹介もすんだ事ですから…水瀬さんには、この列の1番後ろの席に着いてもらいます」
「は、はい」
私は、そそくさと自分の席に向かう。
先生に言われた列の1番後ろの席……その席は、美汐の隣だった。
「えへへっ、お隣だね♪」
「はい」
まあ、色々あったけど、無事クラスデビュー完了ね♪
『あとがき』
…………………あぅ……又もや短いです……( ̄▽  ̄;;
最後もちょっと締まらないです………( ̄▽  ̄;;
もしかしたら、次回作に繋げる為に、ラスト修正が入る可能性大です(汗)
でもまあ、今回書きたかった、教室デビューのシーンが書けたから良いかぁ♪
と、言う訳で次回は、初めての授業&休み時間シーンを予定してます。
それでは〜っ♪
00/04/16(日)